Diary
2006-10-09(月) [長年日記]
_ [type2][howto]バルブクリアランス調整
地味だけどエンジンスペックやその時々のトレンドやビルダーによって
あ〜でもね〜,こうでもね〜って言われる部類の作業なんじゃないですかね.
というわけで最近やっている手順を.良子はマネしないほうがいいかも(笑)
かれこれ6/末から未調整でしたので丸三ヶ月放置していたことになります.
さすがにうるさくなってきてますなってことでカーランプの上に.
スペースを確保すると作業効率が上がります.車短ならなおさらですな.
まずはいきなりバルブクリアランス調整と無関係な作業です(^^;
なにはともあれリアエプロン関係を外してプーリーボルトを丸見えにしないことには
作業が始まりません.
普通じゃありえないんですが,重たい
GeneBerg Power Pulley
だとこうもしなことにはクランクを回すことができません.
ここまでいったらデスキャップ外して2番か4番の圧縮上死点を出します.
2->1->4->3 or 4->3->2->1 の順番で調整する効率上がるのでこうしてます.
で,バルブカバーを外して調整に入るのですが,0.1mmに調整します.
チューンドなら温間時に調整するんじゃないのと言われそうですが,
とりあえず冷間時から調整を開始し,始動してます.
エンジン始動後,特に問題ないようなら油温が十分上がるまで走らせます.
オイルパン計測で90°C overが目安ですが,上がるだけ上げちゃったほうが良いと思っています.
ま,たのまれなくても全開にしますんで心配しなくても十分上がります(^^;
油温が十分に上がったら再度計測します.
ベストなバルブクリアランスを考えると...
- どんな状況下でもゼロ以下はダメ
- 可能な限りゼロに近いほうが良い
の両方を満たす値で,ちょっとは余裕が欲しいかなぁと思います.
プッシュロッド,スタッド,ロッカーアームなんかの材質により変わると思いますが,
現在のエンジンでは冷間時に比べ必ずクリアランスがつまり,
これまでの計測から最大でも0.05mm未満ということがわかっています.
さらにゼロクリアランスまでの余裕を0.05mmってことにして
冷間時のバルブクリアランスを0.1mmとしています.
冷間,温間時の特性を押さえておくと,たとえば温間時計測でクリアランスが0.1mm overに
なっているようなら,そのバルブトレインに何か問題が発生しているかも〜
みたいなあたりを付けることもできますね.
最後にバルブカバーガスケットを交換します.
ガスケットはもちろん,モリブデングリスとボンドG17も合わせて用意し,
グリスはヘッド側にG17はカバー側に薄く塗ってセットします.
G17は薄く2度塗りして軽く乾燥させたあとにカバーに押し付けるように取りつけるといい感じです.
写真のようにボンド塗っても吸い込まれてガスケットゆがんでますから,必ず実施してます.
それでもいっちゃう時はいっちゃうのでカバー側でさらに対策したほうが良いかもしれませんね.