Last Modified 1999.12.05

Type2 Rear Low Down HOWTO 2


Type1ミッションの移植
by Hidetoshi SHIRASAWA

減色, 縮小しているんでちょっと見づらいですね。 クリックすると拡大図がみれます.でも見づらいですが;-)

これを見ながらType2のLow DownにTryするのはあなたの自由ですが 失敗しても私は責任とりません.


リダクションギアボックスを付けたままのローダウンの限界は低く また,ハイパフォーマンスエンジンを搭載した場合,リダクションギア は邪魔でしかありません. ミッションをType1のものに変えることによりこれらの問題を解決すること ができます.
用意するものはType1のミッション,アクスルシャフト('67以降の長いもの)と リアのブレーキ周り,専用のアクスルチューブ,ミッションガスケット, アクスルシールキット...その他もろもろです. 仕様や用意したものによってはさらに必要なものがありますし, 加工が必要な場合もあります.Type3のものや,ブレーキを'62以前? のType2のものを使用する方法もあるようですが,パーツの供給面から type1から移植するのが一般的のようです.

Rear_LowDown1.jpg まずは Type1 のミッション及びリアの足周りを用意します. ミッションはワンピースボディのもで '68 近辺の物を使用 すると比較的楽にコンバートできるとのことです. 今回は '78 Type1 に付いていたものを使用したので何箇所 か加工が必要でした.
アクスルシャフトは'67以降に使われる長い物を使用します.

Rear_LowDown2.jpg 今回は'78 Type1部品取り車の中で作業が行われました:-)

Rear_LowDown3.jpg 上が今回使用するアクスルチューブ,下が'67以降のアクスルチューブ です.全長はいっしょ(アクスルシャフトに同じものを使用するから 当り前)ですが,エンドの長さが違うことがわかります.
キットに含まれているものは'61〜'66までのショートアクスル用 のエンドを一度引き抜き,全長がロングアクスル用のアクスルチューブ と同じになるようにセットしなおしたもののようです. ショートアクスル用がベースとなっているのでベアリングキャップ もショートアクスル用を用意しなければいけません.

Rear_LowDown4.jpg ミッションにアクスルチューブを取り付けます. アクスルチューブの動きが渋くない程度にサイドプレートガスケット の枚数を調整します. 今回は片側 3枚としました.

Rear_LowDown6.jpg ベアリングを付け,4穴Type1 のバックプレート,ブレーキ周り を組み上げます.ベアリングはバックプレートを付ける前に 一旦ベアリングキャップをはめて圧入しました.
また4穴Type1のバックプレートを使う場合はホイルシリンダ の位置は上になります(Type2と逆). ホイルシリンダは '65 ON のフロント,シューは '65 ON フロント, '68 ON のリアの物を使い,ドラムは '66,'67 のリアを使いました. '66,'67の5穴ドラムを使用する場合,36mm のロックナットでは 固定できませんので,スペーサーを挟む必要があります.

Rear_LowDown10.jpg エンジンを降ろし,ミッションを降ろします. ミッションはリア側の27mm のボルト2本と,フロントのミッション マウント,シフトロッドとホッケースティックの切り離し, スプリングプレートとアクスルチューブの分離,ブレーキホースの 切り離しをすることで降ろすことができます. シフトロッドとホッケースティックは4角の螺で止まっていますが, モンキーレンチで緩めればなんてことはありません. スプリングプレート周りはこちらが 参考になると思います.

ミッションが降りたら,今回積むミッションへの移植作業を 行います.もともと積んであったミッションからノーズコーン とホッケースティック,ミッションマウントを移植します. 必要があればスタータやレリーズベアリングの移植もしくは 取り付けを行ってください.
新しく積むミッションがかなり高年式だった場合ノーズコーン やボディ側の加工が必要となります. 前者はミッションのベアリングの大きさが違うためにノーズコーン を取り付けるとドライブシャフトが動かなくなります. この場合,Type1のノーズコーンとType2のノーズコーンを見比べると Type1のノーズコーンを見比べるとType1にはベアリングの逃げがある ことがわかります.これに合わせて Type2のノーズコーンを加工します.
後者はスラストシャフトのレバーが長いのでそのままではボディに干渉 してしまいます.もし,レバーがボディに干渉してクラッチ操作が できない場合はボディをハンマーで叩いて逃げを作る必要があります.
Rear_LowDown8.jpg 加工済スプリングプレートを取り付けます. スプリングプレートは Type2 のものを加工して使います. 外観はType1の物と同じようにアクスルチューブ側を加工し, トーションバー側をえぐってあります.
写真位の角度でちょうどキャンバーがつかない程度(15inch ホイルの リムが隠れるか隠れないかのきわどいところ)になります. が,トーションバーのスプラインは内側44に対し外側48となって おり,かなりきめ細かい調整が可能です.

Rear_LowDown11.jpg この写真は上の写真よりも落した時のもので, ここまで下げて,タイヤのハイトが高いと,タイヤをはめてからアクスル チューブとスプリングプレートの結合,ショックの取り付けを行わなくては いけません.また,スプリングプレートのえぐり具合を多くすると これ以上のLowDown も可能です...が,何事もやりすぎはキケンです;-)

あとはミッションを積み,アクスルチューブとスプリングプレートをつなぎ, ブレーキホースをつなぎ,エンジンを積めば大方の作業は終了ですが, サイドブレーキケーブル周りの加工が必要となります.
まず,下図のようなサイドケーブルのエクステンションパイプを作成します.

エクステンションパイプの絵
内径0.5inch側にサイドブレーキケーブルのエンドを差し込み、 外径0.5inch側をバックプレートに差し込みます.
各パイプの直径はあくまでも目安で,余裕をもって長めに作成し, 現物合わせで長さを決定することをお勧めします.
また,サイドブレーキケーブルの加工も必要となります. サイドブレーキケーブルを車体下(レバーの下から少し後ろ)で一旦切断し, スプリング,ワッシャーをType1の物に変え,Cable Shortening Kit を使い切断したケーブルをつなぎ合わせる方法が最も簡単で確実だと思います.
Rear_LowDown12.jpg 最後に,ブレーキ調整,エア抜きをして終了です.


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