今回は'78 Type1部品取り車の中で作業が行われました:-)
上が今回使用するアクスルチューブ,下が'67以降のアクスルチューブ
です.全長はいっしょ(アクスルシャフトに同じものを使用するから
当り前)ですが,エンドの長さが違うことがわかります.
キットに含まれているものは'61〜'66までのショートアクスル用
のエンドを一度引き抜き,全長がロングアクスル用のアクスルチューブ
と同じになるようにセットしなおしたもののようです.
ショートアクスル用がベースとなっているのでベアリングキャップ
もショートアクスル用を用意しなければいけません.
ミッションにアクスルチューブを取り付けます.
アクスルチューブの動きが渋くない程度にサイドプレートガスケット
の枚数を調整します.
今回は片側 3枚としました.
ベアリングを付け,4穴Type1 のバックプレート,ブレーキ周り
を組み上げます.ベアリングはバックプレートを付ける前に
一旦ベアリングキャップをはめて圧入しました.
また4穴Type1のバックプレートを使う場合はホイルシリンダ
の位置は上になります(Type2と逆).
ホイルシリンダは '65 ON のフロント,シューは '65 ON フロント,
'68 ON のリアの物を使い,ドラムは '66,'67 のリアを使いました.
'66,'67の5穴ドラムを使用する場合,36mm のロックナットでは
固定できませんので,スペーサーを挟む必要があります.
エンジンを降ろし,ミッションを降ろします.
ミッションはリア側の27mm のボルト2本と,フロントのミッション
マウント,シフトロッドとホッケースティックの切り離し,
スプリングプレートとアクスルチューブの分離,ブレーキホースの
切り離しをすることで降ろすことができます.
シフトロッドとホッケースティックは4角の螺で止まっていますが,
モンキーレンチで緩めればなんてことはありません.
スプリングプレート周りはこちらが
参考になると思います.
ミッションが降りたら,今回積むミッションへの移植作業を
行います.もともと積んであったミッションからノーズコーン
とホッケースティック,ミッションマウントを移植します.
必要があればスタータやレリーズベアリングの移植もしくは
取り付けを行ってください.
新しく積むミッションがかなり高年式だった場合ノーズコーン
やボディ側の加工が必要となります.
前者はミッションのベアリングの大きさが違うためにノーズコーン
を取り付けるとドライブシャフトが動かなくなります.
この場合,Type1のノーズコーンとType2のノーズコーンを見比べると
Type1のノーズコーンを見比べるとType1にはベアリングの逃げがある
ことがわかります.これに合わせて Type2のノーズコーンを加工します.
後者はスラストシャフトのレバーが長いのでそのままではボディに干渉
してしまいます.もし,レバーがボディに干渉してクラッチ操作が
できない場合はボディをハンマーで叩いて逃げを作る必要があります.
加工済スプリングプレートを取り付けます.
スプリングプレートは Type2 のものを加工して使います.
外観はType1の物と同じようにアクスルチューブ側を加工し,
トーションバー側をえぐってあります.
写真位の角度でちょうどキャンバーがつかない程度(15inch ホイルの
リムが隠れるか隠れないかのきわどいところ)になります.
が,トーションバーのスプラインは内側44に対し外側48となって
おり,かなりきめ細かい調整が可能です.
この写真は上の写真よりも落した時のもので,
ここまで下げて,タイヤのハイトが高いと,タイヤをはめてからアクスル
チューブとスプリングプレートの結合,ショックの取り付けを行わなくては
いけません.また,スプリングプレートのえぐり具合を多くすると
これ以上のLowDown も可能です...が,何事もやりすぎはキケンです;-)
あとはミッションを積み,アクスルチューブとスプリングプレートをつなぎ,
ブレーキホースをつなぎ,エンジンを積めば大方の作業は終了ですが,
サイドブレーキケーブル周りの加工が必要となります.
まず,下図のようなサイドケーブルのエクステンションパイプを作成します.