Last Modified 2005.06.12

94mm SLIP in



毎年,仕様変更を繰り返しながらいろいろやってきた2110ccですが, そろそろ排気量を上げたくなってきました.とはいえ,92mmだとあまり変化 ないし,クランク変更は金がかかります.bore を94mmにするにしても caseを割って加工しなおす必要があります.
が,lowbuggetから 今使っているcaseの場合,case側を無加工で2276ccにできる ことがわかったのでSLIP inで94mm化に踏み切ってみました.

NG_case.jpg これは無加工でSLIP inできないcaseの例です.
このようにboreに段差がある場合,ピストンスカートが干渉してしまうため, 干渉する部分を削る必要があります.
94mm SLIP inでbore upを狙う場合はまずこの部分をチェックするべきだと思います.


SLIP_in_Cylinder.jpg 94mmの場合,通常case側を97.25mmにしなくてはいけませんが, 90.5mm用(96mm)のままとし,逆にシリンダ側を加工するとで対応します. 左が90.5mm用のシリンダで右が94mmシリンダ加工後です.加工後はかなり薄いです.


SLIP_in_Cylinder.jpg 94mm用シリンダの長さは90.5mmにくらべ約1mmほど長かったです.
プッシュロッド長やデッキハイトを決める際に参考になるのでこのように計測して しておくといいかもしれません.


piston1.jpg 左が90.5mmピストンで右が94mmピストンです.
94mmのほうが約1mmほどピンハイトが大きいです.また,ピストンスカート がしっかりあります.
そのせいもあり重さが大分違い 90.5mmが約320gに対して94mmは約390gです. もともと90.5mmピストンの軽さにひかれて2110ccとしたんで,ここはちょっと イタい気分です.


piston2.jpg 左が90.5mmピストンで右が94mmピストンです.
厚みが違うのがわかると思います.予想以上に重いわけです. パワーが上がるんで強度を上げているのかもしれませんが, 90.5mmに比べるとごついです.


piston2.jpg シンダヘッド側は94mm用になります.
今回へッドはCBパフォーマンス製 044 wedge portにしてみました. portでかいです.


piston2.jpg 燃焼室です.
2.5mmほどフライカットし,容量は52ccにあわせ込み,その後軽くポリッシュ しました.
加工済みヘッドですが,バルブリングとポートの間にあるバリを削り 当り幅をみながら擦り合わせしました.


piston2.jpg Ex portです.
なぜか貧弱です.


piston2.jpg 貧弱なんで,1-5/8 カッパーガスケットに合わせて広げました.


piston2.jpg 今回の圧縮比は10:1を目指しました.
カムはFK10, ロッカーアームは1.4ratioのままでデッキハイトは1.5mmとし, 仮組し,バルブとピストンのクリアランスをみます.4mmくらいありました, たぶん余裕です(^^;
これで圧縮比は10.1:1です.


(my_type2.jpg) 2005 FLAT4 STREET LEGAL でシェークダウンです.
タイムは14.604sec.



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