Diary


2005-08-31(水) [長年日記]

_ [book] Old-timer

Old-timer No.84 車雑誌の中で最も好きなOld-timer誌.
車雑誌なんで車の説明は当然だが,登場する人に関する記載も深い. まず字が多い.文章もうまい. 特に甲賀精英樹氏の文章はおもしろいんで一気に読んでしまう.
それでいて写真も多くて個々の写真に対する説明も詳しい. とにかく1ページあたりの情報量が多い. 1ページ写真1枚に薄っぺらい解説の雑誌とは大違いだ.

毎号,巻頭からの数記事は濃いプライベーターが何人か登場する. しかも俺みたいに中途半端なプライベーターじゃなくて,筋金入りの超変態ばっかりを 感心するほど見つけてくる.それだけ編集者が精力的に各地を回っているんだろう.
プライベーターの記事が多くてshop色が極めて少ない.さらに広告もほとんど無い. やっていけるのかって心配になっちゃうくらいだ. 雑誌の色に全く合わない広告もバンバン入れちゃうような三流カスタム系雑誌とは大違いだ.

この本は創刊からスタイルを変えていない.
車をカスタムすることが一般的になってきたのに合わせて レベル(質)を低下させ 売り上げを伸ばそうなんてことはしない. だいたいこんなことしちゃうと「創刊当時のほうが良かったです,戻ってください」 みたいな投書が連発し,長い読者が離れて,さらにレベルを落として... ってこと繰り返す負のスパイラル雑誌とは大違いだ.
Old-timer誌は逆にレベルをあげて,さらにマニア度を上げていっている数少ない車雑誌だと思う.

もう一つ.この本の編集者は自分の車を自分でいじって,それを連載している. 自分でやるからとにかく内容が濃い. 編集者自身のレベルも上がるようで他の記事の内容も濃くなるし, 気持が入っている.わかっているので誤植も少ない. shopまかせで薄っぺらくて誤植まみれのダメ雑誌とは大違いだ.

立ち読みするならパラパラと眺めるんじゃなくて最初の1〜2個くらいの記事を じっくり読むのがお勧め.思わず買っちゃうかも(^^;
今号も最初の2つの記事がお勧め.

  • 掟破りの名車再生術
  • あれから10年...缶スプレーの逆襲スカイラインGT-R('72)

読むと がんばらなくちゃって思っちゃう良い記事だ。